猛暑を抜け出し、涼しい所へ、立山黒部アルペンルート (3)

黒部ダムを後に黒部湖駅からケーブルカーに5分ほど乗車し

標高差400m、距離800mをじわじわと昇って黒部平駅(1828m)

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さらに間に一本も支柱がない立山ロープウェイにて

標高差490m、距離1.7kmを約7分揺られて、ついに2000m越えの

大観峰(2316m)へ。

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さらにさらに大観峰からは、立山の主峰、雄山(3003m)の直下を貫通している

立山トンネルトロリーバス」に10分(3.7km)揺られると、

ようやく標高2450mの日本一高所の駅「室堂ターミナル」へ到着です。

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お店の建ち並ぶ中を抜けて、階段を上がると、「着きました!室堂」

AM10:45

 目の前に広がるは、

正面奥に立山の主峰、雄山(3003m)、右手に浄土山(2831m)

写真スポットでまずパチリ。

 

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全国名水百選に選ばれた「立山玉殿の湧水」

トロリーバスが通る雄山直下の立山トンネル内の破砕帯から導水している名水です。

さっそく持参の水を入れ替え、まずは一杯! う~ん、美味い!つめた~い!

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照り付ける日差しは強くかなりの暑さを感じますが、酷暑の下界とは違います。

さすがに2400m越え、立ち止まると、ヒンヤリとした涼しさで肌を撫でて

行く風。

おもわず両手を広げて風をうけとめます。

なんどもなんども出て来る言葉「わあ~涼しい!」、「なんともいい気持ちだ!」

 暑さを逃れて多くの人々がつかの間の涼しさを味わってますね。

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*万葉の時代より立山は「神々が宿る山」とされ、富士山や白山と並ぶ

日本三霊山」として、山岳信仰の対象になっていました。

平安時代になると仏教の山としての意義が加わるようになり、雄山神社を基軸に、

神と仏を渾然一体とした独特の信仰体系を確立し、修験道の一大興隆地と

なって行きます。

江戸時代になると、加賀藩立山信仰を厚く保護し、峰本社の修理・造営、山中の

宿泊施設や橋の架け替えなどを積極的に行いました。

 

明治維新を契機に神仏分離令によって、登拝者は激減し立山における宗教色は、

一気に薄れて、立山は僧の手を離れ、かわりに目の前に広がる雄大な景観を

あるがままに体感しようという気運が生まれ、明治5年3月には女人禁制も

解かれました。

国内外から登山愛好家が次々と足を踏み入れ、スポーツとしての立山登山

活発に行われるようになりました。

信仰のための登山から、自然を賛美する登山へ、

かつて修験者たちが歩いた道、拝んだ風景を今歩きます。*

(パンフより抜粋)

 

正面は立山の最高峰、雄山(おやま)3003m 山岳信仰の山々

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デジカメの望遠を覗けば、わあ、凄い!

一の越から雄山山頂神社を目指す延々と継がる登山者群

室堂平からは登山、散策路と沢山のコースが用意されています。
1/3くらいの方々は真っすぐに石畳を進み、雄山と浄土山の鞍部、
一の越へ足を進め、一の越から左手に岩ごろ急傾斜を登って雄山を目指すようです。
通常所要時間 は 上り2時間、 下り1時間40分

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それでは、われらも、と「一の越」に向かって足を進めます。
残念ながら一の越、雄山を目指すわけではありません。
今の体力では、足が上がらない!気力だけでの登山は無理と、

判断しないわけにはゆきませんね。

でも、一歩でも二歩でも山に向って登りたい!

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と思えどもなかなか足が前に進みません。

その原因は・・高原に咲く花々、左右は花園。

夏の高山植物の代表格は、チィングルマ、右は綿毛になった姿

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ミヤマリンドウ、小さな小さなリンドウです。

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そして取り囲む山々 

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途中の十字路分岐を右手に行った鞍部は、室堂山展望所(登り約1時間)で、

左の山は浄土山(2831m)

当初は室堂山展望所までは登ろう、と考えてましたが

空は薄雲が掛かり、山々はつぎつぎ流れる雲に時折姿を消してしまいます。

午後夕刻にはにわか雨の予報もあったので、花園満喫ハイキングに変更でした。

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左手には日本最初の山小屋の建つ、立山室堂山荘。

そしてチングルマの草原が広がってます。

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大日連山をバックにお花畑、立山室堂山荘

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AM11:30、続々と雄山登山者が雪渓を渡り、下山してきます。

小さな子供と手をつないで雪渓を渡てくる親子の姿も見えてます。

(お聞きすると山頂神社をお参りしてきたとか、う~ん羨ましい)

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カミさんが楽しみにしていた雪渓歩き、ご機嫌です。

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急ではありませんが、結構な石畳の登り坂が続きます。

もう少し上まで行ってみたい、のカミさんに引っ張られて、

雪渓を越えて足を伸ばします。

鞍部に一の越小屋が見えてきます。

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左、ウサギギク イワイチョウ 右 ツガザクラ アオノツガザクラ

 

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登山道脇のベンチで、お昼タイム。

メインは大観峰売店で買っ富山魚津「バイ飯おこわおにぎり」

ばい貝を炊き込んだおにぎりで、山岳で磯の香りを食す!美味しかったですよ。

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 昼食を済ませ、「行かなくっても良いのね」とカミさんに念を押されて、

一に越、雄山登山の未練?をすっぱり諦めて室堂平へ下ります。

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カミさんはさっさと下り、再び雪渓上でご満悦。

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左へ室堂山展望所、右、室堂小屋経由みくりが池周遊コースへの十字路分岐。

「いいのね、室堂山へ行かなくって」とまたもカミさんから念を押され、

「ああ、山登り気分は味わった、あの小屋でCaféタイムにしよう」

キッパリ?答えて右手に足を向けます。

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後ろは宿泊施設の立山室堂山荘。

手前が日本最古の山小屋、室堂小屋。

室堂にある歴史的建造物、国の重要文化財に指定されている。

雄山山頂の立山寺(雄山神社)への参詣者のための宿泊、立山遥拝などに

用いられた信仰施設。

北室と南室の2棟からなり、史料から北室は享保11年(1726年)、南室は明和8年(1771年)の建立と推定されるそうです。

内部は「撮影ご遠慮ください」になってますが、山岳信仰などの資料などが

展示されてます。

柱には年代は不明ですが、無数の落書きが刻まれていましたね。

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 立山室堂山荘の食堂へ靴を脱いで入らせてもらい、ホットCaféで

ひと時の寛ぎ。

冷たい飲み物ばかり受け入れてきたお腹に、なんとも美味しいこと。

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(4)へ続きます。