ツアーの旅 種子島・屋久島 (屋久島編)

令和5年7月27日(木) PM5:40 種子島西乃表港 出航

「時代と近代の歴史に出会う種子島」という島を終えて、高速船で島を後にし、

PM6:30 屋久島・安房港へ入港。

港で待ってた中型バスに乗り込み、夕暮れの屋久島を走り2連泊するホテルへ。

ホテルは温泉のあるリゾートホテルで、下着などだけ着替えをして、レストランへ。

(レストランは浴衣、スリッパは✖)

食事は洋風コース料理にすこし和が有りましたね。

こちらも島内で使える支援金を、飲酒代などに使用させていただいた。

夕食後、大浴場で汗を流し、さっぱりとして寝酒を軽くで爆睡。

7月28日(金)、

ふと目覚めたAM5:20 カーテンを開くと目に飛び込んできた朝。

正面に夜明けのシルエット、モッチョム岳(940m)の岩峰。

物音で目覚めたカミさんも起き出して、しばし夜明けののショータイムが開幕。

山裾に広がる東シナ海

左手に連なる屋久島の峰々。

 

朝のモッチョム岳の岩峰。

大勢のクライマーがこの岩壁に挑むようです。

上越境の谷川岳・一の倉沢の岩壁を思い出す)

和洋ビッフェ方式の朝食を済ませ、中型バスに運転所さん、ガイドさんを含め

7人が乗り、時計回りで島内観光へと向かいます。

(島案内パンフによると)

九州本土最南端の佐多岬から、南へ約60kmの海上に浮かぶ屋久島は鹿児島県に属し、

豊かな自然に恵まれ「神々が宿る」と言われ、島の90%が森林。

サンゴ礁の海には熱帯魚、砂浜にはウミガメがやってきて、そして有名なのが屋久杉。

1993年に日本で初めて世界自然遺産に登録されている。

屋久島は,やや5角形がかったほぼ円形に近い島で、日本の離島で5番目の大きさの、

花崗岩で形成された一周するのに車で約3時間かかりるという周囲約130kmの島。九州最高峰の宮之浦岳(1,935m)や永田岳,黒味岳など1,000mを超える峰々が40以上連座し,洋上アルプスとも呼ばれ,すばらしい山岳景観を呈しています。

山頂に巨岩をいただくものや岩峰が多く,特に島の南西部にはモッチョム岳や耳岳,

七五岳といった巨大岩峰群があり,海岸線からも見ることができます。
この島は雨が多いことでも有名で,数多くの沢を流れる清らかな水は,日本の名水百選にも選ばれています。
また,冬でも温暖な海岸部に対して,標高2,000mに近い奥岳は北日本の気候に相当しており,多い年で3~6mの積雪があるという。

ホテルはモッチョム岳を望む山裾に面してました。

(赤☆印 ホテル)

今日も快晴、気温も高い(32℃になる様子)

20分ほどバスに揺られ、南西部にある中間(なかま)集落へバスを降りて歩い

て向かいます。

屋久島の生垣には赤や黄色、白、ピンク、オレンジ色など原色の鮮やかなハイビスカスが見られ、種子島でもそうでしたが、野生化したハイビスカスがを沢山見かけました。
ガイドさんの話では、実はハイビスカスは中国南部原産の常緑低木樹で、

芙蓉の花を品種改良した園芸種で、原種ハイビスカスと呼ばれるという。

ハイビスカスの原種は250種ほどもあるそうで、さらに品種改良されたハイビスカスの園芸品種は1万種近くあるんだそうです。

種子島もそうでしたが、野生化したかのように、ハイビスカスやテッポウユリなどが

島中に咲いてました。

走行中の眺めの為、花のいいショットが無いのが残念。
(花びらにギザギザがあるのが原種系だそうですが、この花はどっちかな?)

このハイビスカスは園芸品種系ですかね。

マンゴーの花と実

バスを降りて5分ほど行くと、中間(なかま)集落の中間川の下流域に自生する

巨大なガジュマルの木が見えてきました。

一本の幹から無数の根が伸び、網目状の壁やアーチを作り上げ、下を舗装された道を

車が通るほどのに広がっていた。

このトンネル状になった道は、記念撮影の人気スポットなんだそうです。

島内に数あるガジュマルのなかでも有数の大きさで、樹齢は300年超ともいわれているそうです。

(島内図 紫▲)

ガジュマルを後にバスが向かったのは大川の滝。

(島周辺道路からは見えることは無いが、山並みの奥には

   日本百名山宮之浦岳・1936m 九州最高峰が あるという)

バス駐車場から緩やかな下り坂を5分ほど、豪快な滝の音が近づいてきます。

「おおかわのたき」ではなく「おおこのたき」と読み、落差88mの滝です。

滝壺の真下まで歩いていける豪快に流れ落ちる見事な流れは、日本の滝百選に選定されているという。

(急坂の下り登りがあるので、行きませんでしたが、滝壺まで近づけるという)。

落差88メートルの断崖を大量の水が数筋の滝となって流れ落ちるさまは壮観。

滝巡りなどもしてきた私たちには、豪快な中にも優しさを見せる素敵な滝でした。

(滝巡りで訪れた落差日本一は、富山立山裾の称名の滝、350mだった)

大川の滝を楽しんでバスは海沿いを山へと上って行きます。

屋久島の西側、県道77号線、先が通称、西部林道です。

全長約20km、所要時間約70分にわたって人家のない道が続き、

その内の約15kmは、世界自然遺産地域に含まれているという。

海岸沿いから標高1000m近くの山沿いまで含まれる細い急峻な道で、

道路沿いはほとんどが照葉樹林で「緑のトンネル」と呼ばれ、まさにジャングル。

屋久島固有の野生動物、ヤクシマザルやヤクシカなどの貴重な住処となっていて、

さっそくバス前に姿を現してました。

ヤクザルは、かって屋久島では害獣として駆除された時期もあったというが、

現在は共存ができているという。

ヤクシカ屋久島と口永良部島のみに生息する固有種で、日本鹿より体が小さめ。

昔は狩猟の対象にしていた時期もあり、生息数が激減してしまったため、

保護政策を実施。その結果、生息域は拡大し、個体数も増加してるそうです。

近年では生態系保全、人とヤクシカとの共生という観点から、一定数の捕獲を

実施し、農業被害を防ぐための防鹿柵なども設置しているという。

「エサを与えたり手を出したりはしないでください」との注意書きも目にします。

車両すれ違いも困難な極く狭い林道ですが、車は相互通行でしたね。

林道は夜間は通行禁止となるという。

バスはごくゆっくりと走り、前方に動物たちが現れると動物たちが道の端へ寄るのを

待って通行します。

屋久島はニホンザルの南限の生息地で、屋久猿は群れに分かれ、島の海岸近くから1

800メートルの高山まで生息してるという。

猿も鹿も餌やりなどはしていなく、銃などでも駆除も行っていないので、

人を恐れたり近寄って威嚇したりは無いそうです。

(それでも観光客の増加と共に、餌やり等が見られ、危惧されてるという)

本土の日本猿より、一回り小さいですね。

前方には、仲良くくつろぐ屋久猿と屋久鹿の群れ。

屋久鹿はヤギくらいの大きさかな。

この先からはバスを降りて、しばらくの世界遺産林道歩きをしました。

歩き中にも猿や鹿に頻繁に出会いましたね。

猿は正面からは目を合わせたり、ジーっと見つめないよう、ガイドさんから注意が

有りました。

15分ほどの林道歩きを楽しんでバスに戻り山道を走ります、

眼下に屋久灯台が見下ろして、その先で西部林道は終り。

バスは島西北部の永田いなか浜へ。

海沿いの多くを急な崖が占める屋久島にで、貴重な砂浜といえるのが北西部に位置する永田いなか浜。

砕けた花崗岩が混じった白い砂浜と、青い東シナ海コントラストが美しい海岸です。

沖合に火山島で知られる口永良部島が浮かんでる。

はるか沖に浮かぶ島影、カミさんは伊豆下田から眺めた伊豆七島を思い出していた。

永田いなか浜は、絶滅の危機に瀕したアカウミガメの産卵地で、屋久島では

毎年数千頭が上陸すると言われ、中でも永田いなか浜は日本でも屈指のウミガメの

産卵地として、ラムサール条約にも登録されているという。

産卵は夜間で産卵時期には大勢の観光客が訪れ、誤って踏みつぶしてしまうことが

有り、現在は保護監視員が終夜見守り、産卵が終わるとすぐに産卵保護地域砂浜へ

移し埋め戻すそうです。

移した産卵保護地域砂浜は立入厳禁で、こちらも終日監視員が見守り続けるとい。

(棒がたって綱が張ってるのが産卵保護地域砂浜)

永田いなか浜を後に30分ほどバスは走り、屋久島観光センターで昼食、休憩。
昼食後再びバスに乗車して、お待ちかねの屋久杉ランドと紀元杉へ。

バスの右手の山並み、今回はコースではないが、宮之浦川奥の山間には屋久島自然休養林白谷雲水峡がり、高低差のある遊歩道での標高1000mを越える太鼓岩往復コース(4時間)は、特に春の季節に、太鼓岩から見渡す山桜と新緑、そして九州最高峰・

宮之浦岳のパノラマの眺望は、いまや人気のスポットだそうです。

(TV放映などでよく見たコースで、屋久島へ行くならせめてこのコースへも

 行きたい!と思いはしたが、 調べてみるとけっこう急峻な登山道のりでもあり、

 残念ながら諦めた)

昨日上陸した安房港の先からバスは島の中央部、山岳帯へのぼって行き、

ぐんぐん高度を上げてヤクスギランド 紀元スギへと向かいます。

屋久島の山は地元の人にとって、神のいるところなので普段は登らないとのことです。

屋久島第一発電所発電所は3っあるという。)

日本は、東京電力九州電力など全国の10の電力会社が地域独占をして、発電から家庭に届ける配電までまかなっています。

しかし、屋久島は九州電力のエリアにあるのに、屋久島電工という民間企業が電気を

送っているそうです。

屋久島電工は、ディーゼル車の排ガスフィルターや研磨剤の材料となる炭化ケイ素の

製品を、宮之浦町にある工場で製造している日本で唯一会社という。

その工場の電力をまかなうための水力発電所ですが、水力発電で得た電力は、

島内の全世帯をもまかなう量を生み出しているので、住民への電力供給義務は無いが

住民に送っているということでした。

 発電した電力を家庭に届けているのは、屋久島電工ではなく、

一部のエリアだけは九州電力が担当していますが、エリアは地域ごとに4っの配電組合ができて、それぞれ独自の運営を行ってい、送電と小売りを担当すしているという。

右に左に大きくうねる山道を揺られて30分ほど、安房市街地から16kmほどの

標高1,000~1,300mに位置する「ヤクスギランド」入口へ到着。

(キャッチフレーズ)

[屋久杉と言うと、縄文杉が有名ですが、往復10時間歩かなくとも屋久杉が見られるのが、「ヤクスギランド」の魅力です。

ルートは、荒川の沢沿いをたどり、屋久島らしい渓谷美が見られ、苔の広がる森を楽しめます。スギ、ツガ、モミといった針葉樹の森を抜けて、巨木、渓谷美、苔ワールドを一度に楽しめます」

このキャチフレーズで、躊躇していた屋久島行きを決めたようなもんです。

(写真はブレブレでパンフ拝借)

屋久島で屋久杉や山を本格的に楽しみたいと思ったら、登山用具や服装、山岳ガイドが必要だったりとか、本格的なトレッキング準備が必要でが、ここ標高1000~1300mに

広がる自然休養林でなら、時間や体力に応じたコースの元、屋久杉や美しい苔が

気軽に観賞できるという。

4つの見学コースが設定されており、私たちは、お手軽に楽しめる整備された歩道を

散策感覚で歩ける歩行30分の「ふれあいの森コース」

屋久杉と呼ばれるのは屋久島の標高500m以上・樹齢1000年超の杉の総称だそうで、

それ以外の杉は樹齢900年でも小杉と称するそうです。

一般に、杉の樹齢は長くても500年程度だが、栄養の少ない花崗岩の島に生える

屋久杉は成長が遅く木目(年輪)が詰まっており、降雨が多く湿度が高いため、

抗菌作用のある樹脂分が多く腐りにくい特徴を持ち、そのため樹木の寿命が長いと

いわれ、樹齢2000年以上の大木が多いという。

倒木に芽生えた屋久杉の若木。20cmくらいだが10年掛っての大きさとか。

(バスガイドさんが、何度来ても大きくなてない、と言っていた)

幹を覆う苔は水滴がきらめいている。

原生林、倒木も苔むしてます。

屋久杉は1560年には神宮造営などで伐採された記録があるそうで、

京都方広寺の建築材にも使われたと記録が残るそうです。

江戸j時代ころは島津家により山岳部奥地の本格的な伐採が始まり、多くの屋久杉は、

現地で平木と呼ばれる屋根材に加工され、出荷されたという。

江戸時代の伐採跡、切株には小杉が芽生え現在に受けつがれています。

おや?

奥のつるっとした木肌はヒメシャラの樹だそうで、こんな大木は初めの出会いでした。

遠くの山に直立の岩峰が、

山奥にはこんな岩峰がごろごろ見られるそうな、

おや、珍しい、キセルガイ

 

散策感覚で歩ける「ふれあいの森コース」とのことですが、整備されてるといえ山道。

木道や梯子段の上り下り、木橋や吊り橋で谷を渡ったりの、けっこうハードな

 トレキングコース(と言ったのは自分だけ)でした。

再びバスに15分ほど揺られ紀元杉へ。

屋久島に数多く残る巨木のなかでも、手軽に鑑賞できるのが紀元杉。

樹齢3000年を迎え、上部は白骨化しかけているものの、その根本近くには成長の

証であるコブが所々に生じるほど強い生命力を維持しています。

樹高約19.5m、胸高周囲約8.1mの紀元杉には特に着生樹が多く、10種類以上が着生していうといい、春にはヤクシマシャクナゲの花、秋にはナナカマドの紅葉を樹上に見つけることができ、四季を通じて楽しむことができるという。

大きすぎて収まらない!

林保護の機運が高まったことも影響し、1993年に世界自然遺産として登録。

現在も屋久杉の商品は販売されてはいるが、それは江戸時代の頃に伐採して

搬出できず山中に残ったままの屋久杉の倒木、土埋木がほとんどという。

僅かに伐採もあったが2019年禁止され、土埋木の搬出も禁止された今、屋久杉を

山から搬出する事は一切なくなり、今後の流通は、各社が在庫している屋久杉だけが

全てということだそうです。

 

楽しんだヤクスギランドを後に山を下り、一路ホテルへ早めに到着。

さっそく温泉大浴場でゆくり足を伸ばし、夕食まで部屋でまったりと。

窓からの山々。

ヤクスギランドは写真左手奥の山にあるようだった。

ホテルの部屋から眺める後庭(滝は人口滝だそうです)

早めの到着だったので、夕食も6時からと早めになり、懐石コース料理メインに、

洋風もあり、節制中のお酒も今日は少し解禁(カミさんから)、

いい旅、いい酒、いい気分。
島で使用の支援金も2人、2日分なので使いかってが有りましたね。
(なぜか、食事はデジカメでもスマホで写してなかったですね)

 

7月29日(土)

いい目覚めの朝、カーテンを開くと屋久島の夜明け。

(これがまた、旅の楽しみの一つです)

海上に沸き立つカナトコ雲

AM5:50 日の出



旅も今日が最終日、ホテルをでて滝を愛で昼頃には島を後にします。

AM8:30、ホテルを後にバスは15分ほど走り下車。

石を敷き詰めた小道を山奥の方へ20分ほど向かいます。

軽く滝音が聞こえ始め、パット開けた眼前に広々としたV字谷が広がる高台が展望台。

そこから気軽に眺められるが「千尋の滝」。

島の中央部から南東方向へと流れる鯛之川にかかり、落差約60m、

滝から少し離れるため「水の迫力」という点では多少見劣りするというが、

一枚岩や奥の山々などの雄大な景色が広がり素晴らしい景観でした。

一尋とは、人が一人両手を広げた程度の長さを表す昔の単位ですが、

滝の左側にある岩盤が、千人が手を結んだくらいの大きさということで「千尋の滝」と名づけられたという。

滝を楽しみ、3日間の島旅観光は無事に終わりを告げました。

再びバスに揺られて、屋久島空港へ。

AM11:45 屋久島空港を飛び立ち、35分のフライトで、鹿児島空港へ。

霧島連峰を望む鹿児島空港を、すこし慌ただしくPM12:40飛び立ち、

PM2:25羽田へ。

羽田からのリムジンバスの乗継ぎもスムーズに、猛暑の街、我が家へ無事帰宅。
「ひと月に35日雨が降る」と言われる島だったが、乗車中、昼食中や夜間などに
降られたくらいで、散策中は天気には恵まれた、いい旅でした。
楽しかったわね~、いい旅だった、やっぱり旅、山、海は良かったな~。

で、お終いです。さて、次はあるかな?      終